金利交渉はできるもの?

2026.7.9 最新更新日

住宅ローン金利

住宅ローンを借りる時、気になるのはやはり「金利」ですね。

先月、日銀が政策金利を現在の0.75%から1.0%まで引き上げる決定をしました。これに伴い、大手銀行の短期プライムローン(短プラ)も即時に引き上げが発表されました。

これにより、固定金利も変動金利も利率が上がることになります。

金額も大きく、長い期間支払い続ける住宅ローンは、できるだけ低金利で借り入れたいものですよね。

では住宅ローンの金利交渉はできるものなのでしょうか。

 

金利交渉できるもの?

交渉してみる人

結論から言えば、交渉すること自体は可能です。

ただし、単に「下げてほしい」と頼むだけでは応じてもらえないことが多いため、銀行が「金利を下げてでも取引してほしい」と思えるような客観的な根拠を用意することも大切でしょう。

また、金利も闇雲に下げられるわけではなく、交渉できる限度は以下のような範囲と考えられるようです。

① その銀行の優遇金利の範囲内
② 他の金融機関で事前審査した際の金利差

金利の違いについて詳しく知りたい方はこちら▼

住宅ローンの「金利」とは?
いろいろな「金利」の違いをわかりやすく解説

金利を優遇されるためのポイント

交渉するにあたって、何よりもまず前提として、ご自身が問題なく借入れできることを示しておかなければなりません。

それには事前審査に通過しておくことが一番です。

審査を受けることで交渉利率の目安や方法を考えられます。

01事前審査で優遇率の幅を知っておく

新規でも借り換えでも先に複数の金融機関で事前審査を受けておきましょう。
交渉の材料としても、他行で借りた場合の金利や条件を調査し、自分の優遇金利の幅を見ておくのは大切です。

02明確な目標金利を伝える

「もう少し安く」といった曖昧な要望ではなく「他行では〇%の提示を受けているので、同程度まで下げられませんか?」と具体的に伝えましょう。
過度な要求は控え、その銀行の優遇幅の範囲内や他行と同水準での交渉をおすすめします。

03メインバンクとしての取引

「給与振込口座をこの銀行に指定する」
「公共料金の引き落としなど、他の取引もまとめる」
といった、メインバンクにする条件を提案してみるのもいいでしょう。

04担当者がいる場合はその方に相談を

「貴行で今後も長く付き合っていきたい」という誠実な姿勢で相談することが大切です。
窓口担当者に直接相談するほか、すでに関係がある担当者がいるならばその方に相談するのもスムーズかもしれません。

05頭金と返済期間を調整する

新規の場合は、頭金を増やすことで銀行側の貸倒れリスクが減るため、金利優遇を受けやすくなるかもしれません。

Check

公表されている優遇金利が一番低いから、適用金利も一番低いということではありません。

優遇金利の審査基準は各金融機関で異なっており、A銀行で1.5%の優遇が受けられるからと言って、B銀行でも1.5%優遇されるとは限らないのです。

公表されている店頭金利、審査で割り当てられる優遇金利はそれぞれ違うため、勘違いしないよう注意しましょう。

さらに、交渉している間に金利が変動すると意味がなくなることもあるので、金利の動向を注視する必要があります。

交渉するうえでの注意点

01必ずできるとは限らない

金融機関や商品によっては金利交渉の余地がない場合もあります。
また審査の結果、引き下げが認められないこともあると承知しておきましょう。

02再審査が発生する可能性

金利の見直しにあたり、再審査が必要になる場合があります。

03諸費用との兼ね合い

借り換えの場合、金利が下がっても借り換えにかかる手数料や保証料が高ければ、トータルで損をすることもあります。
事前に総返済額で比較・計算しておくことが重要です。

04Web申し込みとの違い

ネット銀行は金利が自動的に決まるシステムが多く、基本的に金利の個別交渉は難しいようです。
窓口相談がある地方銀行やメガバンクの方が交渉の余地は大きいといえるでしょう。

金利交渉に応じてもらえないケース

フラット35は対象外

フラット35は「独立行政法人 住宅支援機構」と民間の金融機関が提携しているいわば半官半民の金融機関のため、個人個人の状況によって金利を変えることはできません。
ただし家族構成や住宅性能で金利を引き下げる「金利引き下げメニュー」があり、該当する項目があればそれぞれの金利引き下げ幅が適用されます。

最大限の優遇金利がついている場合

事前審査などで最初から最大限の優遇金利がついている場合は、それより金利が下がることは難しいかもしれません。
最大限の優遇ということは、その金融機関が「自分の利益を最小にしてあなたに貸します」ということです。

これからの金利動向をチェックしつつ、金利交渉を

相談している夫婦

政策金利の引き上げが決まり、今後は交渉が難しくなるかもしれません。

しかし金利が0.1%下がるだけでも、数十年単位で見れば数十万円〜百万円以上の節約になることもあります。

新規・借り換えどちらにしても、事前審査で提示された条件に満足できない場合は金利交渉にトライしてみてはいかがでしょうか。

また、今後は金利の低さだけではなく、長期にわたって支払っていけるかどうかの視点も大切です。

低金利のあいだに全期間固定金利で借り入れるのも一つの選択だと思いますし、変動金利でギリギリまで粘るという方もいらっしゃるでしょう。

私の周囲でも、以前は変動金利を選ぶお客様がほとんどでしたが、最近はちらほら固定金利を選ぶ方が出てきました。

長期的な視点で考えて、ご自身にあった無理のない借り入れをして頂きたいと思います。