高性能住宅の種類
高性能住宅といっても、いろいろな種類があります。
それぞれ特化している性能が違うため、ご自身に合ったものを選ぶと良いでしょう。
高性能住宅には国が推奨している「長期優良住宅」や「ZEH」などがあり、建築時には補助金等が利用できる場合があります。
長期優良住宅とは
出典:一般社団法人 住宅性能評価・表示協会
長期優良住宅とは、簡単に言うと「長く(約100年)安全に暮らせる」ことを目的とした家です。
具体的には、以下のような対策をしている家になります。
2022年からは特に「①長期に使用するための構造及び設備を有していること」が強化され、断熱性能や省エネルギー性能がZEH相当に引き上げられました。
長期優良住宅の認定基準
長期優良住宅の認定には、基準をクリアする必要がありますが、どの項目を認定基準とするかは各所管行政庁が決めています。
各行政により若干の違いはありますが、おおよそ以下の通りです。資金計画があるところが興味深いですよね。

長期優良住宅のメリット
長期優良住宅の認定を受けられると、住宅ローン減税が13年間となり、所得税の控除額が最大409.5万円となります。
子育て世帯・若者夫婦世帯であれば、さらに借入限度額が5000万円、最大控除額が455万円になるのです。
また、長期優良住宅の建築に係る贈与税も1000万円まで非課税となります。
一般的な住宅の場合は500万円までなので、もし親御さんからの贈与を受けるならこの差は大きいのではないでしょうか。
他にも住宅ローンで優遇が受けられたり、税金控除や補助金の対象もひろがります。
長期優良住宅のデメリット
様々な優遇が受けられる一方、
認定をうけるためには建築前に申請が必要になるため、着工までに通常より時間がかかります。
建築会社には最初に「長期優良住宅を取得したい」との希望をきちんと伝えておきましょう。
また認定費用の出費・建築費の増大や保全の記録保存義務などもあります。
ZEHとは
ZEH(ゼッチ)は【ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス】の略称です。
「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」をさします。
一次エネルギーとは、石油や天然ガス、水力や火力、太陽光など自然から直接得られた加工されていないエネルギーのこと。
ZEHとは
「断熱性能を高めたうえで、必要なエネルギーを自分で作り、エネルギーの需要と供給が±0になる家」です。
ZEHの定義
ZEHは、以下項目①~③の全てに適合した住宅と定義されています。

●断熱性能
まず、断熱性能が「省エネ法」(「エネルギーの使用の合理化に関する法律」)で定める外皮基準の基準値以下であることが必要です。
神奈川県の省エネ基準地域区分は5~7で、大半の地域は6となっています。
5~7地域の基準UA値は 0.87、基準ηAC値は 5地域:3.0、6地域:2.8、7地域:2.7です。
なおかつ、強化外皮基準であるUA値が 0.6以下かつηAC値が 5地域:3.0 / 6地域:2.8 / 7地域:2.7 でなければいけません。
※ηAC値(イータエーシー値):UA値と同じ住宅の外皮性能を構成する指標
これは断熱性能等級5に相当します。
朝日ホーム作成
●省エネ性能
ZEHは「再生可能エネルギーを除く基準一次エネルギー消費量の削減」が必要とされます。
一次エネルギー消費量とは、住宅で使われている1年間の設備機器の消費エネルギーを熱量に換算した値を指し、主に冷暖房、換気、給湯、照明などが含まれます。
そのため「空調」「換気」「給湯」「照明」の4項目では、基準を満たした設備や設計を取り入れなければなりません。
具体的には「照明はすべてLEDであること」「HEMSで制御・確認できる高性能エアコンの設置」などです。
●創エネ性能
創エネとはエネルギーをつくり出すことで、ZEHでは「再生可能エネルギー」と示されています。
具体的には、太陽光発電設備の導入をメインとして、家庭用燃料電池や蓄電池なども組み合わせて導入します。
これにより、日常的なエネルギー消費だけでなく災害時のエネルギー補充にも役立てられるのです。
省エネルギ―・創エネルギーを計測し、データの蓄積をするために計測装置「HEMS(ヘムス)」の導入も必須となります。計測装置が安定稼働し、定期的にエネルギー使用状況を報告できる状態にしておくことが前提です。
高性能ZEH(ZEH+)
ZEHの基本的な定義は「消費エネルギーと創出エネルギーが±0」ですが、現行のZEHより省エネや再エネなどのさらなる自家消費拡大を目指したZEHに「ZEH+(ゼッチプラス)」があります。
将来的にZEH+がスタンダードになっていくと考えられ、普及のため、通常のZEHよりも補助額が高く100万円/一戸となっています。
ZEH+の補助金を受けるためには、以下のような要件を満たしている必要があります。

参考:資源エネルギー庁 2023年度 [令和5年度]三省連携事業パンフレット
ZEHの認定条件
ZEHの認定を受けるには、上記の条件を満たすとともに、施工業者の制限があります。
設計・建築、または販売を行う業者が、SIIに登録されている「ZEHビルダー」である必要があります。SII(Sutainable open Innovation Initiative)は、ZEHの補助金を国から受け取り、書類審査によって申請者に給付する役割を負っている社団法人です。
補助金を申請する場合も、ZEHビルダー/プランナーが設計建築または販売することが必要条件となります。
つまり、ZEH基準を満たした家をSII認定ビルダー以外の業者が建てても、ZEHとは認められないので注意しましょう。
これはリフォームした場合でも同様です。
上記の要件を満たすと補助金の対象となり、申請して認可されると55万円/一戸の補助が受けられます。
朝日ホームも
「SII認定ZEHビルダー」
です。
ZEHのメリット・デメリット
ZEHのメリットは、光熱費の削減や災害時における電気の確保ができる点が大きいでしょう。
デメリットとしては、当初の建築費用の増加やデザイン・間取りの制限、太陽光発電システムの定期的なメンテナンス費用などがあります。
その他の高性能住宅
・次世代ZEH+
ZEH+よりさらに再生エネルギーなどの自家消費の拡大を目指し、ZEH+のその他の条件に加え、①V2H設備②蓄電システム③太陽熱利用温水システム④太陽光発電システム10kW以上 のいずれかを導入することが条件となっています。定額100万円/戸に加え、①~④の設備導入の費用支援や次世代HEMSの実証を行う場合も追加で費用支援があります。
・LCCM住宅
Life Cycle Carbon Minus(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅の略称。
「使用段階のCO2排出量に加え資材製造や建設段階のCO2排出量の削減、長寿命化によりライフサイクル全体(建築から解体・再利用などまで)を通じたCO2排出量をマイナスにする住宅」のことです。
主な条件は「強化外皮基準」「省エネ基準▲25%以上」「LCCO2評価の結果が0以下になること」や「CASBEE B+ランク以上または長期優良住宅であること」など。
補助額は戸建て住宅の場合、上限140万円/戸かつ掛かり増し費用1/2以内となります。
※掛かり増し費用:通常の設備を入れた場合より余分にかかった分の費用のこと
・認定低炭素住宅
認定低炭素住宅は、建築物における生活や活動に伴って発生する二酸化炭素を抑制する措置を講じた建物のこと。
認定には、ZEH基準+低炭素化に資する措置などの選択措置が必要です。住宅ローン減税で限度額の拡大など長期優良住宅と同等の控除が受けられる。
また、長期優良住宅と両方の認定を受けられ(それぞれの申請が必要)、税目の異なる場合は使い分けることが可能です。
・レジリエンス住宅
レジリエンスとは、物理学や心理学の用語で頑健性や強靱性・順応力・回復力などを表す言葉です。
レジリエンス住宅は災害時において建物の損傷が少なく、停電や断水などが起きても自立的にエネルギーを確保することができ、居住を継続することができる住宅を指します。
大きなくくりでは高性能住宅はどれもレジリエンス住宅ともいえますが、創エネだけではなく雨水浄水機能や地震時におけるガスや電気などの自動停止機能も必要とされます。
国土交通省HP
エネチェンジ ZEH(ゼッチ)とは?条件や導入のメリット、注意点などを解説!
環境・省エネルギー計算センター ZEHの基準とは?ZEHの種類や条件、取得するメリットなどをプロが解説!
バランスと施工技術も大切
高気密・高断熱の家はスタンダードになりつつありますが、断熱性や気密性は高ければ高いほどいいのでしょうか。
「気密性を高めすぎたために、ドアのすきまから漏れる空気が鳴って気になる。ドアの開閉も重い」
弊社が未熟だったころの実例として、このようなことがありました。
そこで室内ドアを調整し通気をよくしたところ、音鳴りがおさまりドアの開閉もスムーズになりました。
この例のように、ただやみくもに性能を高めればよいのではなく、いろいろなバランスとそれを作る施工技術も大切になってきます。
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